15. ラッキーの小さな英雄の瞬間

ある午後、少年は自転車で転んでひざをすりむいた。泣き出す前に、ラッキーはすぐそばに来た。手をなめ、影で日差しを防いだ。通りすがりの人が助けようとしたが、もう必要なかった——ラッキーはすでに慰めと落ち着きと少しのよだれを与えていた。少年は痛みの中で笑った。「君は僕のヒーローだ」とささやいた。ラッキーは分かっているように尻尾を振った。
16. いつも二人

季節が巡った。少年は成長し、ラッキーは年を取った。だが二人の絆は? 揺るがなかった。二人は一緒に人生を歩んだ。朝早くから夜遅くまで、学校の成功も雨の日も、いつも一緒だった。言葉はいらなかった。視線と、触れ合いと、尻尾の動きで十分だった。普通の道の角から始まった物語は、二人にとってすべてになった。
